現在位置:
  1. 朝日新聞デジタル
  2. エンタメ
  3. 囲碁
  4. 名人戦観戦記
  5. 記事

< 第37期名人戦七番勝負第2局  観戦記 >
黒 山下敬吾  名人   対   白 羽根直樹  挑戦者

 

一直線

2012年10月25日

 第2局の舞台は北海道上川町。羽田空港から旭川空港へ飛んだあと、対局場の「層雲峡 朝陽亭」へはバスの旅。約2時間の行程は北海道の広さを強烈に感じさせた。走行距離の8割、いやそれ以上と思う。ほとんどがまっすぐな道だった。地元の方との会話で、「道路を敷くときに避けるものがなかったからです」と笑わせられた。

 広大、一直線、おおらかさ。一流棋士に北海道出身が目立つ理由はこれだろうか。上川町の隣・旭川市生まれの名人は細かいことは気にせず、碁盤を広く使い、一直線に押していくタイプだ。

 同じ旭川の出身で、名人のあこがれだった小林光一名誉三冠(名誉名人、名誉棋聖、名誉碁聖)は、利きや味を早い段階で決める棋風で一世をふうびした。盤上を狭くし、勝利への最短距離を目指す。一直線という言葉がやはり似合う。

 三重県出身の挑戦者には、新しいスタイルに取り組んでいるとの見方がある。第1局の序盤、実利より中央への進出、攻めを優先したのは地にからい彼にしては珍しい。この説が的を射ているとすれば、こちらは進路変更だ。しかし、棋士は常に上を目指すもの。そのための姿勢は常に「一直線」のはずだ。

 では盤面へ。黒5、白6、黒7のカカリ合戦は、早くも乱戦を予感させる。気合がぶつかり合う激しい戦いへ一直線か。

(松浦孝仁)

 消費 黒:11分 白:17分 (持時間各8時間)

[次の譜へ]

検索フォーム


朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内 事業・サービス紹介
  • ねっとde碁
  • ねっとde碁
  • 名人戦名局百選

囲碁の本

第36期囲碁名人戦全記録

剛腕・山下敬吾本因坊が井山裕太名人を4勝2敗で破り、タイトルを奪取した七番勝負を観戦記で振り返る。ほか、挑戦者決定リーグ戦全37局(プレーオフを含む)の棋譜、朝日新聞紙上に載った記事や写真なども収録。

井山裕太20歳の自戦記

史上最年少で名人となった井山裕太名人の初の打碁集。名人奪取までに打った17局を自ら振り返る。坂田栄男、趙治勲、小林光一ら歴代名人7人が見た井山評も。

勝利は10%から積み上げる

囲碁界第一人者の張栩十段が、これまでの棋士人生で培われた、自らの勝負哲学を明かす。

powered by amazon

囲碁関連グッズ

第37期囲碁名人戦 記念扇子

初防衛を目指す山下敬吾名人と挑戦者・羽根直樹九段の揮毫入り。対局開催地と日本棋院だけで販売の限定品

囲碁って楽しい!

名人戦も囲碁ガールも!新しい囲碁の魅力に触れてみませんか?