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< 第37期名人戦七番勝負第2局  観戦記 >
黒 山下敬吾  名人   対   白 羽根直樹  挑戦者

 

恐縮の名誉名人

2012年10月25日

 19日に行われた前夜祭の目玉ゲストは、旭川市出身の小林光一名誉名人。今月10日に60歳を迎え、同時に名誉称号を名乗ることになった。さながら凱旋(がいせん)報告会だ。花束と記念品のプレゼンターは山下名人と羽根挑戦者。主役の両者が一時、わき役に。恐縮しきりの名誉名人だった。

 白8のハサミに名人は黒9と手抜き。挑戦者も左上をあいさつせずに白10、12へ。互いに我が道を進む。

 黒13の肩つきに白は14、16と二つ押しを決めて18へ。「本格的。大人の態度です」と解説の高尾紳路九段。白18では参考図の1にマゲたくなる。下辺白を補強して、白5で黒aのツケコシに備える。こうなれば文句はないが、挑戦者は白1に黒bを心配した。

 18に石がきてから白A、黒B、白Cは、符号順に白Gまでを交換して手を抜かれる可能性がある。それでも挑戦者は18と構え、戦いに備えて力をためた。名人の腕力を意識しての構想か、それとも新しいスタイルを求めての趣向か。そんな想像をかき立てられる。

 黒19は衆目の一致する好点。白は20のカカリに向かう。ここから、盤上は激しさを増す。

(松浦孝仁)

 消費 黒:42分 白:38分 (持時間各8時間)

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