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< 第37期名人戦七番勝負第2局  観戦記 >
黒 山下敬吾  名人   対   白 羽根直樹  挑戦者

 

いい図がない

2012年10月25日

 挑戦者が黒29にどう対処するか。候補手は二つだ。白31と黒の頭を押さえつけると黒30、白A、黒B、白C、黒D、白E、黒35で三子は失うものの、右下白Fの動き出しに回ることが可能。以下符号順に白Jまでは白相当の分かれだ。

 もう一つは実戦の白30だ。頭を下げて穏便に収めようとの意図に思える。しかし、そうではなかった。

 高尾「白32が好手でした。白30と謝った直後にふんぞり返る、ちぐはぐな印象ですが、黒には白をとがめる手段がないのです」

 参考図の黒1が成立すれば文句はない。しかし白2から6で左方白との攻め合いは黒の負け。外回りを目指して黒7、9の出切りから13とツケても白の冷静な抵抗に持て余す。△の味を頼りに白aの動き出しもあるが、白14から20で一子を抜いて十分。厚くなったとはいえ、黒は満足できない取引だ。右辺は本譜白Kのカケがあり、模様にはなりにくい。

 黒にいい図ができない。それは前譜、右下での出切りが原因のようだ。山下、異変を感じ取ったか。黒37はがんばった一着との評判だったが。

(松浦孝仁)

 消費 黒:2時間30分 白:1時間45分 (持時間各8時間)

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