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< 第37期名人戦七番勝負第5局  観戦記 >
黒 羽根直樹  挑戦者   対   白 山下敬吾  名人

 

満塁本塁打

2012年11月29日

 今期の七番勝負は東京から始まり、北へ南へと交互に転戦してきた。北海道上川町、宮崎市、仙台市をへて神戸市へ。有馬温泉「御所坊」が舞台だ。2007年以来の開催で通算7度目。名人戦の定宿といっていい。

 10月16日に新幹線で神戸入り。山下名人は東京から、羽根挑戦者とは名古屋で合流した。気になるのは天王山を翌日に控えた両者の様子だ。「緊張して眠れないといったことはもう卒業しました(笑い)」と名人。挑戦者も「前夜はいつも通り過ごしました」。

 ただし、挑戦者は地元中日ドラゴンズの雄姿を見逃した。クライマックスシリーズの対東京ヤクルト最終第3戦。ブランコ選手の放った逆転満塁本塁打だ。挑戦者は熱烈なファンではないけれど、「ちょっとチャンネルを変えたすきに」と苦笑い。実はこの話、続きがあるのだが、それは最終譜で。

 盤面を見ていこう。黒3のいきなりのカカリが新鮮だ。

 「実戦は白4と位を保ってきたので黒5、7のしっかりした構えで対抗。白Aなら黒Bの小目を占めて黒Cのミニ中国流を目指す予定でしょう」と解説の山田規三生九段。

 名人の白8、10は最近の流行形。黒DやEなら白Fのカカリへ先まわりするつもりだ。黒が右下を手抜けば白Dの好形が得られるというカラクリだ。

(松浦孝仁)

 消費 黒:20分 白:15分 (持時間各8時間)

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