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< 第37期名人戦七番勝負第7局  観戦記 >
黒 羽根直樹  挑戦者   対   白 山下敬吾  名人

 

小春日の決戦

2012年12月25日

 前日からの強い雨が朝にはぴたりとやみ、甲府は小春日和。「常磐ホテル」3千坪の日本庭園は紅葉の真っ盛りだった。カエデと桜は赤、イチョウとケヤキは黄、そして竹と松は緑と三色模様。

 11月12日、ついに決戦のときを迎えた。ここまでの盤上の白黒模様は異例だ。それぞれ3局が完勝で3局が完敗。二転三転の展開がまったくなく、1日目に優勢を確保したほうが押し切っている。

 いずれも短手数で決着し、つくり碁がない。きわめて分かりやすい展開とはいうものの、緊迫したヨセ合いが好みのファンには、いささか物足りないのではないか。さて最終戦はどうなったのだろう。読者は名人位の行方をご存じだが、あらためてじっくり振り返ろう。

 第7局は開幕局と同じように「握り」が行われる。その結果、挑戦者の黒番と決まった。

 報道陣が去った対局室は静寂そのもの。名人の白6の二間高バサミに、挑戦者がいきなり長考に沈んだのでなおさらだった。黒7に32分。着手に迷ったのではなく、白8、10を予想し、次の黒11とツケてからの変化に時間をかけたのだろう。

 それまでの黒Aのブツカリではなく、11のツケは、12年前の棋聖戦挑戦手合で趙治勲棋聖(当時)が披露して話題になった新手である。新手の被害者は本局の立会人王立誠九段だった。

(春秋子)

 消費 黒:40分 白:11分 (持時間各8時間)

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