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< 第38期名人戦挑戦者決定リーグ戦第10局  観戦記 >
黒 高尾 紳路  九段   -   白 羽根 直樹  九段

 

地でがんばる

2013年3月21日

 ともに負けなしの2連勝。好スタートをきった羽根と高尾が、早くもぶつかった。リーグ序盤戦の注目局だ。

 両者の公式戦の対戦成績は羽根が19勝、高尾が15勝。大きな差はないものの、最近は羽根が5勝1敗と押している。

 日本棋院中部総本部「祥雲の間」。開始のブザーが鳴ると、黒番の高尾は第一着をすぐ右上星へ。羽根はなかなか碁器に手が伸びない。首を左右にひねったり、空を見たり。5分たって、白2が打たれた。

 白12までは落ち着いた進行。黒13とカカりっぱなしで15とシマるのが、最近の流行という。白16を迎え撃とうという腹づもりだ。

 高尾は8分の考慮で黒17とスベり、白18と換わってから黒19とツメた。

 「地でがんばりました。普通はスベリを決めず単に19です。白は17と守るくらいで、黒A、白B、黒Cがよくある進行」と解説の彦坂直人九段。

 白20の肩つきはこの一手。黒は17とスベったからにはDとハイ、白E、黒F、白A、黒G、白H、黒Iと生きるのが自然な流れという。「好みもあるでしょうが、素直に生きる打ち方は、僕には黒が勝てる気がしません」と彦坂解説者。

 高尾も「ハウつもりはなかった」。用意していたのは黒21のケイマ。ここから思わぬ変化が生まれる。

(内藤由起子)

 消費 黒:16分 白:35分 (持時間各5時間)

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