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< 第38期名人戦挑戦者決定リーグ戦第24局  観戦記 >
黒 河野臨  九段   -   白 結城聡  十段

 

河野の工夫

2013年7月4日

 河野は小林光一名誉名人門下。真面目で研究熱心な姿勢、堅実な棋風は師匠譲りだ。

 「以前はとてもよく似ていましたが、最近は人間の幅が広がったのか、だいぶ個性が出てきました」と、河野の兄弟子で本局の解説者でもある大矢浩一九段。例えば、師匠は布石のパターンを決めていたが、河野は対局ごとに工夫して奇抜なこともやるという。

 本局もそうだ。

 白2、4の向かい小目に対して黒5とカカり、白6、8のツケ引きにすぐ黒9とツイだのが、「ものすごく珍しい。黒11のあと、白20のシマリがあまりに絶好になりますから」と大矢解説者。よくあるのは、黒9で左下へのカカリだ。

 さらに白12、14に黒15とコスんだのも見たことがないという。AのケイマやBと一間に受けるのがふつうだ。

 結城の手が止まる。左下の小目の向きが悪く、下辺はヒラきにくい。白Cと肩をつくのも右上の黒の幅がいいので気が差す。23分考えて、白16とケイマした。「18までの白の姿はちょっとだらしがない感じですが、22のサガリが先手で利きますし、Bも楽しみ。まあまあの格好だと思います」と大矢解説者。

 黒19の守りは仕方がなく、白が20の絶好点にまわった。

 河野は上辺黒21の大場へ。さて、白24、黒25を決めた結城はどこへ向かったか。

(内藤由起子)

 消費 黒:1時間13分 白:1時間27分 (持時間各5時間)

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