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 2期連続でリーグ落ちしながらも、即復帰を繰り返す結城聡。リーグ新参加枠を争う最終予選は一度負けたら終わりのトーナメントだから、かなり評価していい実績だ。前名人の山下敬吾は以前、リーグ復帰までに4期、第37期挑戦者の羽根直樹に至ってはなんと10期を要している。

 高尾紳路は2008年に本因坊を失って以来、七大タイトルから遠ざかっている。「2014年は挑戦手合に出場したい」と高尾。もちろん挑戦だけが目標ではないはず。無冠返上へ、高尾はリーグ初戦の第一着を気合を込めて打ち下ろした。

 白2、黒3のケンカ小目から白8まで、左辺の一連の進行は「近年よく見る布石で、両者とも研究済みでしょう。黒9とコスミで応じるのも多い」と解説の金秀俊八段。

 結城は20分考え、左下を白10と動いた。記者にはこの手の意味がぜんぜん分からなかった。戦いは自分の強いところから起こすのが有利に決まっている。それを序盤早々から、相手の石数の多い場所で仕掛けるなんて、力戦家の結城らしいのかもしれないけれど。

 黒11と背後からトバれると結城は再び長考に沈む。27分考えて白12から18と立ち回ったが、黒25と切られてはどう見ても苦しい。

 意欲的な仕掛けはどうやらうまくいかなかったようだ。結城は大きく息を吐き、天をあおいだ。

(内藤由起子)

 消費 黒:52分 白:1時間16分 (持時間各5時間)

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