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 ほんの数年前であれば20代は胸を張って若手といえた。だが今は27歳(対局時26歳)の黄翊祖はもちろん、23歳の村川大介でさえ、軽々に若手とはいえない時代になった。彼らの下の世代が次々と台頭してきたからだ。

 昨年、余正麒七段が18歳、伊田篤史八段は19歳で本因坊戦リーグ入りを果たし、今年3月には一力遼七段が16歳9カ月の史上最年少で棋聖戦リーグへ。そしてつい先日、20歳になったばかりの伊田が初リーグで本因坊挑戦権をつかんだ。「最近の10代は強い」という声をよく聞いていたが、それが形になって表れてきた。

 中国や韓国は10代の活躍が日本以上にめざましいという。その流れにようやく追いついてきたようだ。

 3月6日、関西棋院「吉祥の間」。開始のチャイムが鳴り終わるのを待って、黄が初手を右上星に打った。

 黒は5のカカリから7、9とナダれる。ここで白が17とノビ、黒12アテ、白11ツギに黒Aまたは15となるのが最近の流行だ。

 村川は少考して白10とハネ、小ナダレ定石を選んだ。「懐かしいですね。20年ほど前、まだコミが5目半だった時代によく打たれたのですが、近頃はあまり見かけません」と解説の横田茂昭九段。

 黒25まではひとつの定石とされる進行。ここからどうするか。村川は白26とコスんで動いた。

(内藤由起子)

 消費 黒:15分 白:17分 (持時間各5時間)

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