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 棋士の勉強の場として欠かせない研究会。本欄でときどき話題にのぼるのは高尾が中心となって開く東京の通称「下北沢研究室」だ。関西棋院所属の村川もメンバーの一人。2年ほど前に研究室から徒歩15分のところにマンションを借りた。物件探しや契約の際には高尾がしっかりサポートしてくれたという。

 足しげく通っていた村川には、昨年、出席率が下がっていた時期がある。「一人の時間も大切にしないといけないんじゃないかと思って」というのがその理由。23歳の若者からその言葉が出たことに記者は驚いた。これについては、おいおい紹介していく。

 白2に対する黒3はケンカ小目。乱戦になりやすいといわれてきた。白6は7と8のカカリを見合いにして、ゆったりした流れを目指している。たったこれだけの手順にも明確な思想があるのだから碁はおもしろい。

 よく見かける黒9から白16に続いて黒17が珍しい。大げさにいえば定石ハズレだが理由はある。「定石は白一子を味よく制す黒A。実戦同様白18なら黒19とヒラいて文句はないのですが、白はヒラキとハサミを兼ねて19やBと変化してくる可能性が大いにある。それを村川さんは嫌ったのだと思います」と解説の瀬戸大樹七段。

 黒17に白が19やBまで進めるのは黒18からの攻めが厳しい。

(松浦孝仁)

 消費 黒:15分 白:20分 (持時間各5時間)

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