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 リーグ最終一斉対局から4日後の8月4日(月)、6勝2敗の首位に並んだ山下と河野による挑戦者決定プレーオフ(同率決戦)が、日本棋院東京本院で行われた。手合は原則、木曜に組まれるため、個室対局室の連なる5階は静かなもの。本局のために用意されたのはもちろん、一番格上の「幽玄の間」だ。

 棋院の粋なはからいがあった。「幽玄」のほかに四つある個室のうち、「流水」が山下、「行雲」が河野の控室にあてられた。タイトル戦並みの待遇。部屋が空いているといえばそれまでだが、対局者を第一に考えた心遣いがうれしい。

 午前10時、リーグ序列上位の山下が握り、河野は奇数先の意思表示。握られた白石は15個で河野の黒番に決まる。前名人の山下はリターンマッチを、河野は初の七番勝負出場を目指す。大舞台へ臨むための最後の一戦だ。

 河野は右上の星と右下の一間ジマリという布陣。白6のカカリに黒7のハサミ以降は定石のように打たれている形だ。黒が23と押したところで一段落というのだからおもしろいというか、分かりづらいというか。「白は後にAと切る狙いを見ています。すぐに決行するのは右上を捨てられ得はしません」と解説の加藤充志九段。

 山下は黒の模様を意識して白24へ。ここから、読みではなく、感覚を競う流れになる。

(松浦孝仁)

 消費 黒:12分 白:39分 (持時間各5時間)

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