[PR]

 5月7日の対局。ゴールデンウィーク明けは、仕事が再開してせつない気分になるものだが、河野と山下はどうなのだろう。

 2人は、4月30日と5月4日に計2局の手合をこなした。連休を実感する間もなかったのではないか。忙しいのはトップグループにいることの証明だ。両者は前期リーグの最終戦を終えて6勝2敗で並び、挑戦者決定プレーオフを戦った。

 本局は3勝1敗の同星で迎える。何から何まで張り合っているようでおもしろい。

 白6の高いハサミは山下の碁に多い。位を高く保って戦いに備えるのは、なるほど剛腕の彼らしい選択だ。

 黒7以下は、分かりやすい定石としてアマチュアの間にも浸透してきた。ただ、白12のあとがいかにもプロらしい変化球だった。

 「黒13はAと渡っておくのが一般的です。しかしこの碁では、左下白13のシマリが絶好になる。そこで河野さんは黒13のカカリを急いだのです」と解説の小松英樹九段。続いて白Aには黒Bと頭を出して戦うつもりだ。

 山下はよほど高いハサミが好きなのか、左下でも白14を選んだ。黒15、17の転身はなかなかの評判。白16、18の連打は許すものの、白12の位置の薄さをくすぐりながら、白模様になる可能性もあった左辺を荒らしている。

 ここで黒19には驚かされた。そして山下の応手にも。

(松浦孝仁)

 消費 黒:20分 白:11分 (持時間各5時間)

[ 次の譜へ ]