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 最終一斉対局から4日後の8月3日。今期も挑戦権争いはプレーオフ(同率決戦)にもつれ込んだ。大一番に臨むのは名人経験のあるふたり。3期ぶりの奪還を狙う山下敬吾と、9期ぶりの返り咲きを目指す高尾紳路だ。

 山下は今年、井山裕太に対して棋聖、本因坊、碁聖と3タイトル連続で挑戦している。名人もということになれば、年間4回目の挑戦になり、自身の持つ史上最多記録(2006年、棋聖、十段、王座、天元)に並ぶ。また年間で三大タイトル全てに挑戦するのは史上初となる。

 一方、昨年、井山から天元のタイトルを奪った高尾の今年の調子はいま一つ。本局を12勝15敗の負け越しで迎えた。ただし、本調子とはいえない中で名人戦リーグだけは勝ち星を重ね、挑戦者まであと1勝と迫っている。

 日本棋院本院「幽玄の間」。いつものリーグでは無縁のニギリが行われ、山下の先番と決まった。

 対局開始の撮影を終えたカメラマンが退席すると、ふたりは同時に上着を脱いで、臨戦態勢となった。

 白6、黒7と双方、星から小ゲイマにシマる。「最近の主流です。ヒラくのはあまり見なくなりました」と解説の秋山次郎九段。

 黒は19から右辺の白を攻める。白24、26が高尾の作戦で、ここからはほぼ一本道。黒37までの分かれをどう見るか。

(内藤由起子)

 消費 黒:1時間16分 白:43分 (持時間各5時間)

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