[PR]

 井山裕太に始まって井山で終わった一年を見送り、新しいカレンダーのとびらがめくられた。ことしもまた井山の"爆勝"が続くのか、待ったをかけるとすればだれか。この一点に全囲碁ファンの関心は絞られるに違いない。

 年頭にお届けする新リーグの開幕戦は、前期の挑戦者決定プレーオフを争った高尾紳路と山下敬吾のヘビー級対決である。両者は昨年、井山によって痛い目にあわされた。山下は棋聖戦こそ井山を苦しめたものの、フルセットの末に敗れ、続く本因坊戦と碁聖戦はそれぞれ1勝を挙げたのみだった。高尾は名人戦と天元戦でストレート負け。しかしと思う。現時点で最も井山に近いところにいるのも高尾と山下だ。本局はことしの動向を占う意味でも見逃せない。

 昨年12月3日、日本棋院東京本院。JRに大幅な遅れがあり、遅刻者続出で手合係が気をもむ中、二人は定刻の5分前に席についていた。

 山下の先番。黒11に9分を費やした以外は両者、快速ペース。黒13が序盤の分岐点だった。黒Aとケイマして白B、黒C、白Dから黒14と動く左辺重視も有力と、解説担当の小林覚九段はいう。

 実戦は上辺重視。白16から18の二間ビラキに黒19と肩を突いたのもその表れで、25までは定石になっている。ここで初めて高尾の手が止まった。

(春秋子)

 消費 黒:20分 白:6分 (持時間各5時間)

[ 次の譜へ ]