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 1月21日、大寒の対局。3日前は都心でも6センチの積雪があり、市ケ谷はあちこちに雪だまりが残っていた。しかし日本棋院本院「幽玄の間」は暖房がよく利き、対局開始からの数十分をのぞいて、汗ばむほどだった。

 リーグ2戦目。開幕前に「いいスタートを切りたい」と語った張栩にとっては、2勝目を加えて復活を印象づけたいところだ。初戦黒星の内田修平も勝ちたい思いは同じ。連敗を喫するようだと、あとはリーグ落ちをまぬがれるだけの戦いになりかねない。ともに負けられない一番なのである。

 いきなり見慣れない形ができた。黒7のハサミに白8と両ガカリしたのが出発点。張はこれを予期していたらしく、わずか1分の考慮で黒9とコスんだ。白の三々入りを許さず、根こそぎ攻めようという強手。5と7の援軍があるので白はAとカケにくい。したがって白10、12とツケ引くことになる。黒13もこの一手だろう。

 こうして、あっという間に黒21までができあがった。名人戦リーグでは初めて見るが、実戦に何局か現れているという。

 張いわく、「となりの部屋をのぞいたら、同じことをやっているのでびっくりした」。となりとは金秀俊八段―瀬戸大樹七段の碁聖戦本戦。あるいはこれから定石として定着し、流行するかもしれない。

(春秋子)

 消費 黒:10分 白:17分 (持時間各5時間)

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