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 高尾紳路と羽根直樹は同期入段の39歳。対戦成績も21勝21敗と全くの互角だ。ふたりのこれまでのめざましい活躍はご承知のとおりだが、前期からの名人戦に注目すると、状況は明暗が分かれる。

 第40期、高尾はプレーオフを制して挑戦者に名乗りをあげた。今期もリーグ戦は連勝スタート。好調を維持している。一方の羽根は2勝しか挙げられず、リーグから落ちた。最終予選を勝ち抜き、再びリーグに名を連ねたものの、現在2連敗と苦しい立ち上がりになっている。早く流れを変えたいと思っていることだろう。

 2月4日、日本棋院本院「幽玄の間」。

 黒番の高尾は、第6局の河野臨九段戦でも選んだ中国流の布石で臨む。

 左上、黒は13とケイマして19のツメにまわる。「お互い不満のない立ち上がりです」と解説の林漢傑七段。

 白20、22、24と一間トビを組み合わせて頭を出したが、黒27から切断を狙われている。22ではなく白Aとコスんでいるのもあったという。それなら、足は遅いがしっかりつながっている。

 白26とコスミツけられたタイミングで黒27のノゾキを決めるのは大事な手順だ。単に黒29とノビると、白はB以下符号順にHで自身の分断を防ぎながら黒を切断してくる。左上の黒は孤立すると、部分的に生きはない。

(内藤由起子)

 消費 黒:39分 白:47分 (持時間各5時間)

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