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 序盤の3ラウンドを終えた名人戦リーグは、例年とは様相が異なる。羽根直樹、内田修平、平田智也の予選突破組3人がシード組にそれぞれ3戦全敗なのだ。ちょっとした珍記録かもしれない。

 棋聖、本因坊各2期の実績があり、4年前には当時の山下敬吾名人に挑戦して大接戦を演じた羽根も、このままでは再びリーグ落ち候補。第4ラウンドからの中盤で巻き返しを狙う。

 第4ラウンドの初戦はポカポカ陽気の3月3日、東京の日本棋院で行われた。本局は定石における河野臨の勇気あるチャレンジに注目していただこう。

 河野の師匠であり、解説をお願いした小林光一名誉名人は、定石ということばが好きではない。「決まった打ち方と誤解されやすいですね。定石は金科玉条ではなく、単なる目安であることをお忘れなく」と語る。

 その定石から話を始めよう。左上黒9では19にオサえ、白10、黒12、白Aのとき、黒BかCを選ぶことも可能。こちらのほうが実戦例は多い。

 さて黒7から9、11のナダレ型。最近は白12とハネる小ナダレが復活しつつある。ただしシチョウ白よしが前提だ。黒17でAとノビ、白D、黒19のとき、白E、黒F、白Gとアテるシチョウ。シチョウの悪い黒は17とカケツがなくてはならず、黒27まではほぼ一本道だった。

(春秋子)

 消費 黒:17分 白:45分 (持時間各5時間)

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