[PR]

 詰碁の出題には必ず正解があり、解くにはそこをめざす。ところが本局のような実戦詰碁は、正解があるのかないのか分からない。黒先白生きかもしれないのだ。小県立会人と伊田解説者の"待ったあり"での検討も白が生きたり死んだり。記者は混乱するばかりだった。その中から要点をお届けしよう。

 検討陣を驚かせた黒7の強手には、白8の切りが味をつけて絶対の一手。黒9から11と押したのも当然だ。11で参考図の黒1と押すのは白2から4がわずらわしい。黒5と頑張れば白6、8がくる。黒9と切り込む筋で先手を取り(白12ツグ)、黒13とつながって、一団の白を取り込むことができるが、右辺の損が大きく、中央も値切られて、黒が負けという。実戦の詰碁は形勢判断も必要なのだ。

 午後3時を過ぎ、名人の残り時間は1時間を切った。このころ、角上楼の大広間では大盤解説会が行われ、中野寛也九段は黒19に続く白の次の一手を懸賞問題とした。ヒントとして候補はA、B、C、Dの4点。

(春秋子)

 消費 黒:7時間7分 白:5時間33分 (持時間各8時間)

[ 次の譜へ ]