【白中押し勝ち】236手完

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 午後6時53分、名人は白236(17の十一)を見て頭を下げた。盤面でも勝てるかどうかという形勢らしい。

 戦いの連続。読んで捨てた変化の総量は数局分にも相当すると思う。上辺の白を攻めつつ、黒99(8の十二)と下辺を大きく取り込もうとしたところまでが1局分。白100(13の十七)、102(13の十三)と突入してからの読み合いがおそろしいくらいだ。この中で双方に失着が出て、好局が名局にならなかったのは、神ならぬ身、責められないだろう。

 読者は第3局の結果も知っている。碁界はにわかに騒々しくなった。名人の対局の少なさが実戦の勘の微妙なぶれにつながっているとのプロの声も。名人戦を除くと、8月と9月は早碁が1局ずつ。確かに対局が少ない。名人も対局は「ないよりあったほうがいいですね」という。

 実戦の勘の微妙なぶれが、敗着となった黒157(19の十七)に現れたと書いても、まと外れではあるまい。いつもの名人なら、黒163(16の十四)を先にしたはずなのに。

 挑戦者は好調。いままで負け続けた悔しさがバネになっているに違いない。

(春秋子)

 消費 黒:7時間59分 白:7時間25分 (持時間各8時間)