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 昨春は井山裕太による史上初の七冠独占、晩秋はその一角を崩す高尾紳路の名人奪取、そして囲碁AI(人工知能)の急成長と人間の領分への侵食。

 いろいろな話題でにぎわった一年を見送って、新たな年を迎えた。同時に名人戦リーグでも新たな42期が始まる。まず年頭にお届けするのは、前名人の井山と4期ぶり9回目のリーグとなる坂井秀至の好カードである。

 「井山さんは今の日本囲碁界で頭一つ抜けて強い」と高尾名人がいうように、挑戦者争いの本命は決まっている。では井山に続くのは誰か。これが難しい。高尾の奮起に刺激された四天王の面々(山下敬吾、張栩、羽根直樹)は外せないし、棋聖挑戦を決めた河野臨も、リーグ常連の黄翊祖もいる。リーグに3人送り込んだ関西棋院勢も元気がいい。要するに全員が井山の対抗といってよく、近年まれなハイレベルな争いだと思う。

 盤上に目を移そう。坂井の黒番。5のカカリ一本で7と一間にシマるのは流行の構え。右上の定石に続いて黒21も好点だ。

 白22を早めに打つのが井山の流儀。これは軽い様子見かもしれない。軽いといえば、白24もそう。対して黒Aとワタろうとするのは利かされ。黒25とカカって次にBのツケコシを狙いたいところだ。

 井山が15分を費やした白の次の一手は?

(春秋子)

 消費 黒:30分 白:20分 (持時間各5時間)

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