[PR]

 正々堂々と黒59にノビられ、村川は20分を費やして白60とワタらざるを得なかった。白Aとトンでとっちめようとしても、黒Bが66の出を見て利きなので、逆にとっちめられてしまう。次の黒61については清成解説者の提案がある。

 「白62の点が一応の急所なので、参考図の黒1、3を露骨に決め、5としたらどうでしたか。以下黒27までと生き、aの断点が楽しみです。余さんは実戦で十分との形勢判断だったと思います」

 余自身は力碁というけれど、それ以上に形勢判断能力に定評がある。図は黒11が先手になるのが魅力だが、そうまでしなくてもと見たのかもしれない。

 一方、村川の棋風は「硬軟を織りまぜ、井山さんによく似ている」と解説者。井山と村川の浅からぬ関係は最終譜で述べよう。

 白74、76はごつい行き方だなと思った。村川の"硬"である。白Cからの出切りを含みに戦いを拡大しようという狙いだろう。午後3時を回って、これより余の形勢判断と村川の硬の勝負である。

(春秋子)

 消費 黒:2時間31分 白:1時間56分 (持時間各5時間)

[ 次の譜へ ]