【白中押し勝ち】188手完

棋譜棋譜画像(クリックすると拡大します)

[PR]

 清成解説者のことばの端々に「村川くんの打ちっぷりは井山さんのよう」とのセリフが出てくる。たとえば白74(16の五)、76(14の五)とごつく動いた場面。優勢になって以降の白130(5の十一)から140(6の五)のあざやかな決め方。

 井山の影響は大きいと思う。井山は小学生のときから自分の研究会を持ち、これに所属の違いを超えて村川も加わった。それだけではない。7年前、20歳で名人になったときあたりから、村川と二人だけの研究会を組織した。解説者が教えてくれた。

 「関西棋院の個室対局室で二人が打ち、そのあと検討になる。モニター画面に映し出されるのですが、外から見るだけで、おそろしく密度の濃い研究と分かります」

 村川は井山から学ぶ一方で、井山も村川の養分を取り入れているのだろう。二人はよき相棒といえようか。

 余は残念。返すがえすも悔やまれるのは無造作に決めた黒79(14の六)と白80(13の五)の交換だった。時間はたっぷりあったのに、なぜか打ち急ぎ、事実上の敗着になってしまった。そのあともねばる余地はあったはずだが、あせって差を広げてしまった。

 初の名人戦リーグで連敗は痛い。しかし残留が目標などとケチなことはいわず、挑戦争いを引っかき回してほしいものだ。

(春秋子)

 消費 黒:4時間56分 白:4時間55分 (持時間各5時間)