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 関西棋院同士の残酷な落とし合いである。敗者は8月の最終ラウンドを待たずに即リーグ落ちが決まる。勝者だって安心できない。最終ラウンドで負けてしまうと、本局の勝ちがむだになり、やはり陥落だ。つまり、両者2連勝がリーグ残留のための絶対条件なのである。

 先月13日の大阪は最高気温が34度を超え、関西棋院の眼下に広がる中之島公園はいつもと違って人影がほとんどなし。土佐堀川から上がり、羽を休めている数羽のカワウが目立つくらいだった。

 盤上に目を移すと、白8、10が坂井秀至の工夫である。黒の石数の多い右辺では戦わず、長期戦を目指した行き方といえようか。

 余正麒は黒11のカカリ一本で13の三々入り。早い段階での三々入りは、囲碁人工知能(AI)のアルファ碁の影響だろう。若手がこれを採用するのは分かるとして、先日はまねの嫌いな山下敬吾が7手目で三々に入って、周囲を驚かせた。世を挙げて三々に入る時代かもしれない。

 新定石も続々現れつつある。白16で17のハネはだれでも打てる普通の手だ。ほかに白16で18とケイマにハズすのも有力。解説は清成哲也九段。

 「白18に続いて黒Aとハネ、白B、黒C、白19、黒D、白E、黒Fのとき、白Gに回るのが坂井さんの注文でしょう。黒19の切りは新手か」

(春秋子)

 消費 黒:32分 白:33分 (持時間各5時間)

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