[PR]

 大激戦で開幕した今期挑戦手合。名人先勝で迎えた第2局の舞台は、名人戦ではおなじみの東京都文京区にある「ホテル椿山荘東京」だ。

 9月12日の朝は雨だった。対局開始に際し、記録席の真ん中に立会人の武宮正樹九段が着く。左に朝日新聞東京本社の町田智子代表、右に歌人の馬場あき子さん、その隣は日本棋院常務理事の小林千寿六段が座った。「僕も長年、立会人をやっているけれど、こんなに女性が多いのは初めてだねえ」。武宮立会人は笑顔を見せ、緊張する場をしばし和ませた。

 9分前、名人が入室。4分遅れて、挑戦者が下座に着いた。

 白番で2、4の小目は、挑戦者愛用の布石だ。昨年の第3局でも試みている。黒7の一間ガカリに白は8、10とツケ引いた。黒13とハサみ、白14とコスませてから黒15まで。左辺は昭和の時代によく打たれた格好だ。「ただ、この右辺の配石では、見たことがありません。実戦例のない布石になるのは、七番勝負らしい」と解説の河野臨九段。

 白16のカケに、黒がAなどと受けるのは気分がよくない。白Bのカケで下辺を低位に強いられてしまう。そこで名人は手を抜き、黒17と右辺に向かい、三間にハサんだ。

 始まってからまだ22分しかたっていない。立ち上がりはかなりのスピード進行だ。

(内藤由起子)

 消費 黒:9分 白:13分 (持時間各8時間)

[ 次の譜へ ]