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 真夏日の大阪から始まった七番勝負は、東京、高松と転戦し、石川県小松市にやってきた。同時にすっかり秋らしくなり、肌寒さを覚えるようになった。しかし盤上の戦いは熱くなる一方だ。

 振り返ってみよう。第1局は挑戦者の猛攻をやわらかく包み込んだ名人の好局。第2局は名人の攻めと挑戦者のしのぎが見る者をハラハラさせた。第3局はコウによる大振りかわりが話題を呼んだ。いずれの局にも共通するのは激しさだろう。この第4局も前3局に劣らない激闘に終始したと書いておく。

 今月1日、名人らの東京組、挑戦者らの大阪組、そして羽根泰正立会人らの名古屋組が市内の安宅住吉神社で合流した。歌舞伎の「勧進帳」で有名な安宅の関があった神社で、最近は難関突破の守護神として受験生などに大人気とか。名人と挑戦者は時間をずらして神妙な表情で本殿に入り、それぞれ祝詞(のりと)を聞き、神楽の奉奏を見たあと、玉串を奉納した。

 難関突破祈願のご利益がどちらにあったのか。さっそく盤面に目を向けていただこう。黒5、白6とカカり合った場面、話題のAI(人工知能)なら、黒Aのカケを含みに黒B、白C、黒Dか。しかし名人は予定の行動らしく、1分の少考で黒7のハサミ。白8もEやFの選択肢があったが、挑戦者は堂々と動いた。

(春秋子)

 消費 黒:11分 白:15分 (持時間各8時間)

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