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 気になることがあった。挑戦者の対局の多さである。第1局が終わって本局まで、つまり9月だけで名人戦が2局のほか、韓国や中国に飛んでの国際棋戦が5局。日程が苦しくないのだろうか。この点を問うと「国際棋戦は自分が望んでやっています。疲れがまったくないわけではないけれど、いい状態で名人戦に挑戦できている。気持ちも充実しています」と明快な答えが返ってきた。

 白18、20とアテまくって未知の分野に突入した。黒21(19の左)のツギは絶対。黒Aに取ると、白にコウを取られ、黒にはどこにもコウダテがない。

 伊田解説者「黒25では32とケイマすることも可能ですが、将来、コウの具合によっては白BからCとやられるのを嫌ったのでしょう。黒25、27なら、白Bはこわくない」

 黒27、白28までで一段落。新型誕生と書いていいだろう。白の外回りをどう評価するか。解説者は白が悪くないとのニュアンスだったのに対し、羽根泰正立会人は黒DのツケやEの切りが残って白の外勢がやや薄く、黒を持ちたいという。

 黒29はEの切りを狙った好点。対する白30は切りを防いだとはいえ、間に合わせだ。しかし挑戦者には急ぎたいところがあった。この一手ともいうべき白32のツケコシである。

 名人の長考で昼食休憩に入った。

(春秋子)

 消費 黒:1時間0分 白:1時間18分 (持時間各8時間)

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