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 白88、90のアテ(切り)は絶対。誤解をおそれずにいえば、初級者だって打てるだろう。それなのに挑戦者は88に32分使ったのが不思議だった。このナゾはすぐ明らかになる。

 さて黒91とノビた場面。白を強引に封じ込めたものの、包囲網はいかにも弱い。黒がバラバラにされてしまうというのが検討陣の空気だった。しかしそんな簡単なものではなかった。

 最初に検討されたのは参考図の白1ノビ。黒2とカカえさせて白3にオサえる。黒4、白5が相場として、白地は大きいけれど黒6の発展方向がよく、楽しみがいっぱいだ。黒4でaと攻め合いにいくと、白b、黒5、白cと抵抗されて、黒の後手ゼキにしかならず、白dのナラビが痛烈。白eとfが見合いになって、外側の黒が破壊されてしまう。

 しかし挑戦者はノータイムで白92を用意していた。これが88に長考した解答だった。ヘボコスミに見えて、じつは強手。黒がAにポン抜くようだと、白BのツケからFまでシボり、黒が88のところにツイだとき、白Gに手を入れる。味のいい大きな白地が完成して、たちまち白優勢となるのだ。

(春秋子)

 消費 黒:4時間12分 白:4時間23分 (持時間各8時間)

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