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 「黒41で42にこられたら自信がなかった」という挑戦者の感想は前譜でお伝えしたとおり。正しくは黒45以下を先に決め、白50となったとき黒42だ。

 参考図の黒1に対して白は2から6と生きるくらいのもの。白4で5に切るのは黒4と反発されて危険だった。白が生きれば黒も7と生き、あとは大ヨセ。白8とaの切りを防ぎ、黒9と生きるのは同じくらいの大きさだが、白は10と手を入れる余裕がある。黒11と生きを確かめたとき、白12、14の決勝点に回る。上辺の黒地はまとまらず、盤面でも白の勝ちと伊田解説者は判定する。

 実戦は違ったコースをたどる。黒55で上辺の攻め合いに見えるけれど、白は負けてもAとBが先手になって大石が生きる。その瞬間、白Cで黒の大石が死ぬ仕掛けだ。

 意外な決着。あと数手で名人は投了を告げる。

(春秋子)

 消費 黒:6時間55分 白:7時間7分 (持時間各8時間)

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