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 黄の柔軟な発想にはいつも驚かされる。白78なんて守り方は記者の記憶にない。黒Aの三々入りを防ぎつつ、黒Bのツケにも配慮している。かなり頑張った打ち方だ。もっとも、白78は形勢を悲観している表れとも受け取れる。本筋は白80のマゲだ。下辺から左下隅は白地となる。この進行に自信が持てなかったということだ。

 高尾は即座に黒79と動き出す。黒81から83がまさに手筋だった。

 瀬戸「白84は88と一子を取っておくのが最善と思います。続いて黒84、白C、黒94、白Dで息の長い碁。実戦は黒85、87のワリツギが強烈でした」

 白は打つ手が見つからない。参考図白1は黒2にしびれる。形からすれば白3の一手だが、黒4、6で下辺の白が御用だ。白3はaと逃げるよりないが、黒3と二目の頭をハネられてはつらすぎる。

 白88、90のカミ取りには黒93の切りが厳しい。対して白98は黒94、白E、黒F、白G、黒Hで黒よしだ。

 白94から98には黒99が巧打。黒Iのカケを回避するため白100が省けない。黒101で黄はいよいよ追い詰められた。

(松浦孝仁)

 消費 黒:3時間24分 白:4時間45分 (持時間各5時間)

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