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 2月15日の対局。芝野の勢いが止まらない。今年6戦全勝、昨年から7連勝してこの対局を迎えた。相手は剛腕の山下。3度目の対戦だ。意外と言ったら失礼にあたるだろうか。過去2戦は芝野がいずれも制している。

 解説は芝野の院生時代をよく知る小松英樹九段。院生師範として指導にあたった。

 「当時から彼は少しも変わっていません。好き勝手に、打ちたい手を打つだけ(笑)。細かく勝とうとか、そんな意識は持ったこと自体ないんじゃないかな。ちょっと大げさに表現するなら、戦いになったら相手をたたき潰すことしか考えないタイプです。純粋に碁を楽しんでいるように私には見えますね」

 純粋さなら山下も負けてないと思う。棋士になって25年。戦いを主体に一局を組み立てていく思想は、頑固なまでにずっと維持されている。

 両者二間高ジマリを用いた立ち上がり。黒9と白の勢力圏の左辺からカカるのが最近の傾向だ。白10、12は続く14を用意した上での趣向らしい。

 小松「黒13のあと何もケアしないでいると黒Aから符号順に黒Eが強烈。白Fのシチョウは黒有利です。白14と黒15を換わっておけば黒A、白B、黒Cのとき、白Gとハネて抵抗できます」

 ただ、小松解説者は不満顔。自分なりの工夫を見せて欲しかったという。

(松浦孝仁)

 消費 黒:14分 白:13分 (持時間各5時間)

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