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 井山裕太七冠に追いつけ追い越せという世代の対戦。組み合わせを見ただけでわくわくした。勢いのある若手棋士を指折り数えるなら、両者の名前は必ず入るであろう。

 22歳余と18歳芝野は今期リーグ最年少対決。遠慮なんていらない。3月15日、大阪の関西棋院で気合と気合がぶつかった。

 解説は一力遼八段に登場願った。次代を担う候補からこの人を外すわけにはいかない。本局の解説をぜひとも頼みたかった。同じ日に東京で手合があったが、棋譜から感じとったことを後日聞かせてほしいと伝え、快諾をいただいた。

 「両者は読みに自信があって、力強さも兼ね備えています」。名人戦リーグ初解説となる20歳の感想とともに本局を振り返る。

 余の先番。芝野が白8とツケて、現代風の立ち上がりとなった。

 白8は囲碁AIがもたらした手法。いまは国内外のプロ棋戦で大流行している。棋士たちは様々な工夫を凝らしながら、最先端の手を自分のものにしようと努力中だ。

 応手を二通りしか知らなかった記者は黒9のノビを初めて見た。「黒A、11のほか9も打たれます」と一力解説者。黒9は7分の考慮だった。

 芝野が8分で白10とハネ、黒11から申し合わせたかのようにノータイムで進む。筋とはいえ、白14の出とはすごい。

(琴棋庵)

 消費 黒:14分 白:14分 (持時間各5時間)

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