[PR]

 4月16日、大阪・北浜の関西棋院での対局。記者が余裕をもって到着すると、すでに村川の姿があった。対局開始の午前10時まで約20分。彼は検討室にある観戦記の切り抜きを眺めて過ごした。

 余は青づくしのいでたちで現れた。濃い青のスーツにネクタイも同色系でそろえた。ワイシャツもうっすら青い。青が大好きなんだとか。きっと勝負ウェアだろう。1勝3敗同士のこの碁。落とせばリーグ落ちに直結しかねない。

 白8まで四隅でシマリが見られる面白い立ち上がり。隅を打ち合ったあとは辺への展開がセオリーとされるが、今の時代は何でもありだ。村川は黒9のカタツキに向かう。

 「カタツキは相変わらず人気です。最近は白10のように、カタツキに相手をしてもらえないケースが増えてきた。通常はつらいと感じるものですが、実情はそうでもない。最新のトレンドは手を抜かれても肩を突く。なんとも不思議な現象が起きています」と解説の瀬戸大樹八段。

 白10、12のあと、黒はAと白の手抜きをとがめたくなる。しかし白B、黒C、白D、黒E、白17、黒F、白Gまで、右辺の黒の攻めを狙われる。

 村川は黒13とまたもカタツキを用いた。今度は五線と位が高い。狙いはもちろん、黒17までの模様形成だ。黒石は伸び伸びとしている。

(松浦孝仁)

 消費 黒:26分 白:26分 (持時間各5時間)

[ 次の譜へ ]