[PR]

 これよりリーグ終盤の第7ラウンドを迎える。挑戦者争いは5戦全勝の張栩がトップを走り、4勝1敗の羽根直樹が続き、さらに3勝2敗の芝野虎丸と河野臨が追う状況だ。羽根―芝野戦は張への追走者決定戦といえようか。ただし芝野は負けるとリーグ落ちの心配もしなければならない身である。

 前日に近畿、東海、関東に梅雨入りが発表されたばかりの今月7日。日本棋院中部総本部の対局室を定刻の15分前にのぞくと、芝野はもう着席し、静かに碁笥の置かれた盤上を見つめていた。羽根が現れたのは3分前。やがてチャイムが鳴り、両者一礼のあと、黒石の碁笥を引き寄せた芝野がそっと黒1を星に置いた。そう、たびたび触れたように芝野に限っては「打つ」ではなく「置く」がぴったり。常に音なしの構えなのである。

 白8のカカリに黒9とハサんだ場面。白にはいろいろな選択肢がある。解説は羽根の棋風をよく知る彦坂直人九段。

 「白10と三々に入ると、やや単調になりがちです。私なら白Aとヒラき、黒Bとツケさせてから白10に向かうことを考えます」

 単調必ずしも悪くないというのが羽根の主張かも知れない。

 黒25に対する白の次の一手を考えていただこう。解説者の候補はCかDの下辺の大場、そしてEのスソガカリだった。

(春秋子)

 消費 黒:7分 白:26分 (持時間各5時間)

[ 次の譜へ ]