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 今年の七大タイトルの挑戦者は、棋聖戦が一力遼。十段戦は村川大介、そして現在進行中の本因坊戦は山下敬吾、碁聖戦は許家元が挑戦している。

 挑戦者になるのは好調の証と言えるだろうが、村川も山下も名人戦リーグに限るとなぜか勝ち数が伸びず、リーグ落ちを心配しなければならない状況だ。

 梅雨入りしたばかりの蒸し暑い6月7日。山下が初手を打つと、ふたりともすぐ上着を脱ぎ、臨戦態勢を整えた。

 最近は星打ちが流行で、黒3、5の小目からの大ゲイマジマリは少数派になった。白10とツケて様子を見る手が囲碁AIによって出現したからだ。

 黒11のハネは穏やかな受け方で、実戦例が多い。白18と切って様子を見るのがこの形のミソ。第12局の村川―黄翊祖戦でも上辺は全く同じ形になった。その碁では黒番だった村川が黒19でAとマガり、白B、黒28、白30となった。「これは上辺白の構えが立派。18と切った白の注文です」と、解説の張豊猷八段。

 山下は黒19とカカえてがんばった。白は20のマガリから22以下、どんどん五線を押していく。

 張「白はずいぶん思い切った打ち方だと最初は見ていました。けれども、宇宙流の武宮正樹九段は昔から平然とこんな打ち方をされていたのを思い出しました」

(内藤由起子)

 消費 黒:24分 白:19分 (持時間各5時間)

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