[PR]

 河野の今年の成績は12勝5敗。大きく勝ち越している。特に黒番は10勝1敗とすさまじい。本局白番の黄にとっては嫌なデータだ。さらに両者の対戦成績には大きな偏りが見られる。河野10勝、黄2勝。ただし、盤上からは黄の苦手意識は伝わってこない。とにかく積極的なのだ。

 右下白22の様子見に黒23と押さえたのは仕方ない。そこで白24を決めて26が黄の予定していた手順だ。のちに現れる白28から38の利きを確保することに成功した。

 白22で先に24、黒25を換わって白22は、黒28と強硬に抵抗されてかなり危険。鉄壁のような右辺の黒が待ち受けている。実戦の黒23を28は、白25からの切りが残っているため、黒が怖い。

 黒27は好点。白は28から40と下辺で治まり形を得た。プロなら当然なのだろうが、鮮やかな手順だ。

 大矢「ここまではいい勝負です。黒41から左下の白の攻めを狙ったのも当然でしょう」

 白42もご機嫌伺い。今度は河野のミスを誘うことになる。黒45がどうだったか。自身を安定させながら左下の白に圧力をかけたが、白46の守りと換わって実利の上では相当なマイナスだ。「黒45ではA、白B、黒Cが冷静でした」と解説者。

 このままでは▲が丸のみされる。河野は黒47のツケでさばけると踏んでいたらしいのだが……。

(松浦孝仁)

 消費 黒:1時間47分 白:1時間50分 (持時間各5時間)

[ 次の譜へ ]