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 白80と攻められてもしのぎは難しくない。黒89までで完全な生きだ。この89を山城解説者は本局最大の不可解という。

 「らしくない。羽根さんがこんなところで間違えるはずはないのに。黒129にナラび、Aの利きで生きる一手でした。右上一帯の白だって弱く、チャンスは十分あったでしょう」

 何の不安もなくなった余は悠々白90の大場に。太い下辺と左辺の地だけでおつりがくる形勢だ。そして白92からやりたい放題である。黒93ではせめて参考図黒1にハネて反発したかったと解説者。白2なら黒3、5で形がいい。白aの生きは残っても、まだ事は小さい。白2で4のノビは黒2のサガリ。続いて白bとワタリを止めれば黒cと攻めて、わけの分からない混戦に引き込むまでだ。

 羽根のもたつきに比べ、余は順調そのもの。白100の切り込みがうまく、110まで、模様が大きくまとまった。

 左上黒111、113は前からの狙い。隅を取り込んでもうけたように見えて、白120に抵抗できず、損得はほとんどない。なお白124は単に128がまさる。124を持ち込んだ実戦は4目の損。しかし4目は勝負にまったく関係なかった。

(春秋子)

 消費 黒:3時間45分 白:1時間21分 (持時間各5時間)

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