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 第31局で張栩が黄翊祖を下してリーグ優勝を果たし、9年ぶりとなる名人戦七番勝負出場を決めた。

 本局と第31局は7月19日、日本棋院東京本院の隣り合う和室で打たれた。芝野は4勝2敗。6勝0敗だった張とは2勝差だが、残り各2戦の結果によっては両者が首位に並び、挑戦者決定プレーオフにもつれる可能性があった。言い方を変えれば、芝野が負けると張の名人挑戦が決まる。

 「芝野が負け、張も負けたら、報道は盛り上がらないね」。この手の発言を観戦記者仲間から浴びせられるのには慣れている。たしかにそんな側面もあるなと感じながら、きょうがどれほど熱い一日になるかは、18歳芝野の奮闘にかかっていると思った。

 第31、32局は挑戦権争い最大の山場。名人戦リーグではおそらく初となる対局室の動画中継も実施された。

 芝野の先番。黒7、9を早々と決める手法が流行している。

 「黒19は自然なAのノビが有力。続く白19に黒B、白20が決まるので少し白がつらい。実戦の黒は地にからく打ちました。好みで言えば、白24までの分かれはやや白持ち」と解説の金秀俊八段。

 黒27でCの構えを急ぐと、すかさず白Dの打ち込みから左辺をがらがらにされる。

 黒27のあとの29の利かしに白は30と反発。両者、納得の駆け引きであろう。

(琴棋庵)

 消費 黒:30分 白:36分 (持時間各5時間)

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