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 白72のフクレを決めてはいけなかった。黒73とノビさせたことによって、右上に手をつけにくくなった。

 「参考図の白1と押すべきでした」と金解説者。黒は2と左上を安定させる相場。白3と三々に入れば上辺が薄いので黒は4からオサえるしかない。白9から15で厚みを蓄え、白a以下のコウと譜の白80を見合いにする。これで白優勢だった。

 流れは一転、形勢は黒へ傾く。芝野は「黒75とノビることができて、ちょっとだけ打ちやすくなった」と振り返った。

 白78の三々に対して黒79とオサえられるのが図との違いである。

 白80で96、黒102、白Aに黒Bと眼形を奪う変化は難解だが、白がもがくと、上辺の白に悪影響が及び、かえって大損するという。味はかなり悪くとも、白から具体的な手段が見つからない。

 黒81の策動に乗じて河野は白82と92に援軍を配した。白96から102で右上を削って地合いの均衡を保つ。

 河野が犠牲にしたのは中央付近の力関係。芝野は白の一団に狙いを定めた。

(琴棋庵)

 消費 黒:2時間4分 白:3時間12分 (持時間各5時間)

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