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 第2局は台北での開催となった。名人戦の一行が海外に飛び出すのは2002年の北京以来だ。

 故郷での防衛戦。張栩名人にとっては凱旋試合のようなものだろう。第1局を逆転で制した勢いもある。地元でのアドバンテージを生かして連勝すれば、連覇に大きく近づく。

 心配なのは芝野虎丸挑戦者だ。内容では押していた初陣を落とし、敵地に乗り込む格好。こういう時に頼りになるのは経験だが、19歳の彼にそれを求めることはできない。ただし、この懸念は杞憂(きゆう)に終わることになる。

 9月8日に空路台北入り。翌9日に前夜祭が行われ、10日に第2局は始まった。立会人は名人と同じく台湾出身の王銘エン九段。

 対局室には「シャングリ・ラ ファーイースタンプラザホテル台北」37階のスイートルームが充てられた。もちろん洋室のため椅子対局。一昔前ならこれもニュースだが、現代では珍しくない。

 名人の石音がいつもより高く聞こえる。ふるさとにいる高揚感が碁石に乗り移ったかのようだ。第1局同様、着手のテンポは早い。

 「名人は作戦を練ってくるタイプ。流行の黒1、3、5の布陣は当然想定内でしょう。白6、8を用意していたと思います」と解説の平田智也七段。

 黒17まで、まずは穏やかな立ち上がりとなった。

(松浦孝仁)

 消費 黒:15分 白:11分 (持時間各8時間)

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