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 黒89と切って白陣に手段を求める。白100は黒を重くする狙い。白Aの切りでは89、91の黒二子は捨てやすく、黒Bのツケから簡単にさばかれそうだ。

 ここで許は、右下を放置したまま黒101と中央の大石に襲いかかった。大激闘の発端となった一手である。

 左上の黒もわずかに眼形の不安がある。にもかかわらず白112のコスミツケに黒113と白の眼を奪ったのは、本気度の表れか。ちょうどこのとき、許は残り1分に追い込まれた。

 局後、三村は白116と黒117の交換を悔やみ、参考図白1、3を示した。黒は4と切ることになりそうで、ダメヅマリを突いた白5以下の切断が成立。黒10から14の生きを強要し、白15、17とポン抜くことで大石のしのぎに成功する。白a、黒b、白cと、白dのワタリが見合いだ。

 「右下は未解決ですが、この図は白有望の形勢に見えます」と加藤解説者。なお、黒4でeとツイで分断を防ぐのは、白fと押す感触がいい。

 黒117と出させた悪影響が出る。

(琴棋庵)

 消費 黒:4時間59分 白:4時間0分 (持時間各5時間)

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