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 許は大石への攻めを中断して黒21とツギ、右下の攻防を再燃させた。見逃せないことがある。黒17に石がきたことで△三子のダメが詰まり、黒は当初よりも強く戦える。

 黒31とカケツいで弾力ある形を得た。しかし生きるだけでは物足りない。黒33で参考図1、3には白4の備えが相場。黒5で二眼はできるが、白6あたりに先着されるので形勢に自信が持てない。中央の黒が、まだはっきりとは生きていない。

 黒33とハネた様子見の一手が検討陣をうならせた。

 三村は白34とダメを詰め、黒Aとハネられたとき白B以下Fで要の黒六子を取る選択肢をつくった。神経の通った一手だが、「結果論としては、白Gのタケフがよかったかもしれません」と加藤解説者。この違いが、のちに大問題となる。

 許はまたも転戦。黒35とツイで白Hの手段を消し、大石の退路を断った。白36が失着。しのぎ方を誤った。

(琴棋庵)

 消費 黒:4時間59分 白:4時間40分 (持時間各5時間)

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