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両雄再び 第34期囲碁名人戦七番勝負、9月3日開幕

2009年8月26日

写真張栩名人=東京都杉並区、高波淳撮影

写真井山裕太八段=横関一浩撮影

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表拡大歴代の名人

 第34期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)が9月3日、札幌市で開幕する。史上初の五冠王となり全盛期を迎えた張栩名人(29)と、数々の最年少記録を塗り替え、いま最も勢いのある挑戦者・井山裕太八段(20)。昨年、フルセットの激闘を繰り広げた両雄が再び激突する。第一人者が若手をはねのけ3連覇、通算5期目の名人位獲得なるか、史上最年少の名人誕生となるか。(伊藤衆生)

■やっぱり来たな、と――張栩名人

 いよいよ勝負の季節が、1年で一番の季節がやってきました。挑戦者は昨年と同じく井山さん。やっぱり来たなという思いです。

 井山さんのリーグ8戦全勝は、その内容とともにすばらしく、当然のように勝ち上がってきた。いい碁を打っています。去年よりもひとまわり成長していますし、七番勝負で負けてもこうしてすぐに戻ってきたことに精神的強さも感じます。

 去年は僕にとって特別な七番勝負でした。初めて年下の挑戦者を迎え、「10代に負けるわけには」という意識もありました。多くの注目を浴びるなか、極限状態というのか、精神的に一番厳しい最終局で納得のいく碁が打てたことは非常に自信になりました。なにか気持ちが吹っ切れたところがあって、その後の「五冠」につながった。厳しい戦いを経験し、僕も少し成長できたんじゃないかと思います。もう9歳年下なんてことは意識せずに戦えます。

 どんな戦いになるか、それは8時間という長い持ち時間のなかで考えるとして、とにかく今は厳しい戦いに備え、体調管理をしっかりして、いいパフォーマンスができるよう努力したい。

 ファンのみなさんもきっと楽しみにしていると思うんです。期待に応えられるよう、この名人戦が最高にいい戦いになるように自分の力を出し切りたい。きっとおもしろい戦いになるんじゃないかなと思います。

     ◇

 〈ちょう・う〉 台湾台北市出身。林海峰名誉天元門下で14歳入段。03年、23歳で本因坊となり最年少九段に。04年名人位獲得。05年世界戦初優勝、名人初防衛。07年、3度目の名人位に就き、昨年は井山裕太挑戦者を4勝3敗で退けて防衛に成功。名人、碁聖の二冠から、昨年12月から今年4月にかけて、天元、王座、十段の三冠を奪取し、現行七大タイトル戦史上初の五冠を達成した。妻は小林泉美六段。日本棋院東京本院所属。

■前回で自信つけた――井山裕太挑戦者

 この大舞台に戻ってくることを目標にしてきました。それが達成でき、今年も張名人と七番勝負を戦えるのがうれしい。初挑戦で緊張もあった昨年より、自分がどれだけやれるかが楽しみです。

 昨年の経験はいまの僕にものすごくプラスになっています。戸惑いつつも、それなりに普段の力を出せたことで、非常に自信がついた。2日制の長い持ち時間で、腰を据えてとことん考えることができたのも勉強になりました。

 張さんと打つときはいつも以上に気合が入ります。実力が一人抜けていて、そのタイトル数が物語るように、どんどんすごみを増している。張さんをどうやって倒すかというのはみんなが考えていることでしょう。その張さんからは勝負に対する厳しい姿勢を学びました。

 僕の碁は反発精神が旺盛だと言われることもあります。これは張さんと似ている。だからちょっとしたことから反発しあって戦いになる。今年もそんな展開になるでしょう。

 5月に20歳になりました。昨年とどこが変わったかといっても基本的には同じ。でも、負けず嫌いの気持ちが強くなっているんじゃないかと思います。

 今年の勝ち星は現在1位ですが、碁聖戦挑戦者決定戦で負けたのが痛く、全体としては満足できるものではありません。今年がいい年になるかどうかは、名人戦次第ですね。

     ◇

 〈いやま・ゆうた〉 大阪府東大阪市出身。石井邦生九段門下で12歳入段。05年、阿含・桐山杯全日本早碁オープン戦で、公式棋戦最年少となる16歳で優勝を飾り、四段から七段になる。07年、棋聖戦で17歳の最年少リーグ入り。同年、新人王戦優勝。昨年、初参加の名人戦リーグで優勝し、七大タイトル戦史上最年少の19歳で挑戦権を獲得、同時に最年少八段に。今期名人戦リーグは8戦全勝の完全優勝。日本棋院関西総本部所属。

     ◆

第1局 9月3、4日    京王プラザホテル札幌(札幌市)

第2局 9月16、17日  ホテル日航熊本(熊本市)

第3局 9月24、25日  宝塚ホテル(兵庫県宝塚市)

第4局 10月7、8日   茶寮宗園(仙台市)

第5局 10月14、15日 あたみ石亭(静岡県熱海市)

第6局 10月29、30日 わかつき別邸(静岡県伊東市)

第7局 11月4、5日   鬼の栖(すみか)(静岡県伊豆市)

     ◇

 持ち時間各8時間の2日制対局。一方のシリーズ勝ち越し決定時点で終了。

     ◆

 名人戦七番勝負の模様はアサヒ・コムの囲碁のページ(http://www.asahi.com/igo/)で随時お伝えします。

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