2011年9月2日
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井山裕太名人の3連覇か、挑戦者・山下敬吾本因坊の名人位初奪取か。1日に始まった第36期囲碁名人戦七番勝負第1局は、中盤から険しい戦いに突入。午後5時47分、黒番の山下挑戦者が57手目を封じて、1日目を終えた。持ち時間各8時間のうち、消費は名人3時間52分、挑戦者3時間55分。
序盤は互いに手厚く構える進行。白22に黒23と動いてから中盤戦に入った。攻防は下辺で始まったが、一転、挑戦者が右辺黒45とブツカったことから難解な戦いへ進んだ。
名人は受けることを拒否して右上白48へ。名人の反発に挑戦者も黒49と最強手で応じ、右辺一帯の戦いが激しさを増した。
解説の張栩棋聖は「両者とも気合十分、最強の手の応酬が続いている。複雑な変化をはらんでおり、封じ手も予想しづらい状況です」と話した。(伊藤衆生)