【伊藤衆生】甲府市の常磐ホテルで12日朝始まった第37期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第7局は、午後6時6分、白番の山下敬吾名人(34)が56手目を封じて1日目を終えた。持ち時間各8時間のうち消費時間は、黒番の挑戦者・羽根直樹九段(36)が4時間15分。名人が3時間51分、13日午前9時に再開する。
名人の防衛か、挑戦者の奪取か。両者3勝3敗で迎えた最終局決戦は、一手一手に苦慮するような中盤の難所を迎えている。
大型定石に続いて始まった下辺一帯の競り合いで、挑戦者は常識的な黒41に61分を費やした。名人は白44と、力をためるように戦機をうかがう。大一番らしい緊張感ある展開となった。
その後は上辺から中央へトビ合う戦い。挑戦者は44分かけ黒53、さらに手厚く55とトビマガり、左上や左辺の白へにらみを利かす。ここで名人が62分の長考のすえ次の手を封じた。解説の内田修平七段は「中央の力関係が重要な碁。封じ手をどこに打つべきか、非常に難しい場面です」と話した。
剛腕・山下敬吾本因坊が井山裕太名人を4勝2敗で破り、タイトルを奪取した七番勝負を観戦記で振り返る。ほか、挑戦者決定リーグ戦全37局(プレーオフを含む)の棋譜、朝日新聞紙上に載った記事や写真なども収録。
史上最年少で名人となった井山裕太名人の初の打碁集。名人奪取までに打った17局を自ら振り返る。坂田栄男、趙治勲、小林光一ら歴代名人7人が見た井山評も。
囲碁界第一人者の張栩十段が、これまでの棋士人生で培われた、自らの勝負哲学を明かす。
初防衛を目指す山下敬吾名人と挑戦者・羽根直樹九段の揮毫入り。対局開催地と日本棋院だけで販売の限定品
名人戦も囲碁ガールも!新しい囲碁の魅力に触れてみませんか?