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< 第29期名人戦挑戦者決定リーグ第15局 >
  先手 ●林海峰 名誉天元     対   後手 ○今村俊也 九段

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棋譜
1〜22手

新手登場

 昨年6月から空席だった関西棋院の理事長に、前財務相の塩川正十郎さんが就任した。関西棋院の理事で棋士会副会長を務めている今村も、気持ちが新たになったことだろう。

 盤面でも、今村は新しい手を試みた。黒9の二間高バサミに対する白10のコスミだ。呼吸を整えほぼノータイムで打たれたので、研究の一手なのだろう。「初めて見ました」と記者室での小林泉美女流本因坊。「12の大ゲイマなどは危ないでしょ。受け狙いでやってみようかと思って」と今村は謙遜(けんそん)するが、白20までの姿は「なかなかかもしれないね」と林。

 右下は参考図の白1のツケまで足をのばす手段が残っている。黒4までとなれば、白aのサガリも利いている。黒2で3にハネ出すのは、白bに切られていけない。今村自身、「笑われるかと思ったけれど、まあまあかな」と、満足げだった。

 途中、「黒13で15にノビるのはどうでしょうか」と局後の今村。林は「白13にツガれて厚いかと」。

 「黒19のトビは早い感じがします。白20のオサエがいいから。僕だったら保留して、単に黒21に構えます」と解説の小松英樹九段。

 今村の意欲的な試みは、息の抜けない大熱戦の始まりだった。

[次の譜へ]

(内藤由起子)

2004年4月20日


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