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< 第30期名人戦挑戦者決定リーグ第26局 >
●小県真樹 九段
対
○小林覚 九段
58〜76手
記録係の殊勲
白58から62とツガれ、小県はかすかな笑みを浮かべた。不敵なそれではなく、やはり死んだかというあきらめにも似た表情だった。
しかし投げるのは早すぎる。黒65の利かしから73、75と出切って、華々しく一戦を交えるつもりだ。ここでふたたび異常事態が持ちあがる。白66だ。小林の手もとが狂ったか。
終局してすぐ、記録係の三谷哲也三段が、「アテてサガるのはどうですか」と口を開く。参考図の白1、3だ。黒4、6には白7でこたえる。黒がツグのはダメがいっぺんにつまるから問題外。といって黒8とノビて攻め合いを狙うのは、白9で黒の負けがはっきりしている。黒8でaなら、白bと抜いていい。1の左に一眼が予定されるのが強い味方だ。「三谷くんのいう通りです。簡単に終わっていたのですね」と小林。記録係の殊勲に拍手を。
ところが白66ではダメも眼形も違って、終わらなくなった。現金なもので、黒73、75と出切る小県の石音が高い。
白76も悪手。白Aのアテが正しく、黒Bに白Cなら、まだ戦えただろう。じつは小林、ことの深刻さに気づいていない。
(春秋子)
[次の譜へ]
2005年07月05日
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