1〜40手
大胆構想
魅力にひかれ、だれもが一度は試してみたくなる宇宙流。しかし専門家の武宮正樹九段が「なかなかうまくいかないんですよ」というほど、中央は難しい世界だ。
18歳の黄翊祖は、あえて立ち向かう。黒7のトビから21とぐんぐん塗りつけ、あっという間に勢力を築いた。
今村は30分ほどかけて慎重に白22と割る。黄はたった1分の考慮で黒29へツメた。「厚みを地にするべからず」の格言に従えば、反対の31からではないのか。「黒31とツメても白Aでなかなか攻めがききません。黒Bにツメるのは、ばからしいし、黒Cまでいっても白D、黒Eでハザマが残っています」と解説役の本田邦久九段。
白30も悩ましい。35と二間ビラキすると上から利かされる。結局、大々ゲイマを選んだが、「33の大ゲイマとどちらか迷いました。黒Fのツメには白Gにツケて」と今村。これは少々きゅうくつで、白が満足できる姿ではなさそう。
黄はすぐ三間の欠点をつき、黒31に打ち込んだ。白40まで、白は右辺でかせいでいるのでバランスのとれた分かれと、現地・関西棋院の検討室ではみていた。
けれども東京・日本棋院の依田紀基碁聖を中心とする記者室では白がつらいと判定していたそうだ。「白34では35に切って、黒34、白Hとカカえたかった」とメールで東京情報を提供してくれたのは結城聡九段。
さてこの局面、どこが大きいのか。左辺か下辺か。それとも?
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(内藤由起子)
2006年02月21日