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3連覇か初参加Vか 名人戦史上初の20代決戦

 朝日新聞社主催の第31期囲碁名人戦七番勝負が8日、新潟県長岡市で開幕する。3連覇のかかる張栩名人(26)と、リーグ初参加で挑戦権をものにした高尾紳路本因坊(29)によるシリーズは、名人戦史上初の20代対決になった。開幕を前にした両雄の意気込み、専門家やファンの意見を聞いた。

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張栩名人(26)

◆やはり来た本命。楽しみ

 やはり来たか、という感じですね。高尾さんを本命とみていました。大混戦のリーグを勝ち抜いた最強の挑戦者に、逆に挑戦できる。去年の名人防衛でその権利を得たんだと思っています。

 高尾さんは特別な存在です。去年、本因坊を取られてから、ずっと意識してきました。だから、名人戦の舞台で打てるのは楽しみでもあります。

 バランスよく強くて、弱点は思い浮かばない相手。でも、なんとしても勝ちたい。負けたままでは終われない。1年間、さらに強い気持ちで頑張ってきたつもりなので、前とは違った碁が打てると思っています。今まで以上に気持ちのこもる七番勝負になりそうです。

 調子というのはよく分からないものですが、今年は今までで一番の結果が残せています。3冠に戻した7月の碁聖戦五番勝負でも、いい戦いができました。

 開幕までに2日制(持ち時間各8時間)の長丁場を戦うための生活のリズムにしていこうと思っています。いい状態で対局に臨みたいです。

 小林覚九段の挑戦を受けて最終局まで戦った昨年の経験が、今の好結果に生きています。あのときの心境を思い出して、自分の力以上のものを出したい。

張栩(ちょう・う) 台湾出身、10歳で来日。林海峰名誉天元門下で、14歳でプロ入り。03年の本因坊獲得により、23歳で最年少九段になる。04年、依田紀基名人を破って名人となり、史上最年少の名人本因坊。昨年、本因坊は奪われたものの、名人は小林覚九段の挑戦を4勝3敗で退け初防衛。世界戦でも初優勝した。今年7月に碁聖獲得。3連覇中の王座とあわせ現在3冠。妻は小林泉美六段。今年の成績は35勝7敗1無勝負。


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高尾紳路本因坊(29)

◆一番強い相手。うれしい

 いまの日本で一番強い張さんと大きな舞台で打てるのがうれしい。

 リーグは出だし3連勝でしたが、その後の2連敗でリーグ落ちの心配をしていました。挑戦者になれたのは本当にラッキーです。結果的に一番ラッキーだったのは3戦目の山下さん(敬吾棋聖)に半目勝った碁。負けていたら山下さんが挑戦者でした。

 昨年の本因坊戦では、張さんに勝つことができました。でも、たまたまうまくいき過ぎただけです。苦しい戦いになるでしょう。

 張さんは最近、負けたのを見たことがないくらい調子がいい。僕より若くしてビッグタイトルを取った張さんは、いまだに一つの目標でもあるんです。

 一方の僕は今年、負け越していた時期があり、うまくいかないなと思ったこともあります。本因坊になった昨年は信じられないくらい勝っていたので、負けだしても仕方がない。相場かもしれません。7月に本因坊を初防衛したとはいえ、全体としては納得できる碁は打てていない。まあ、結果は上出来でしょうか。

 七番勝負は1局が2日間にわたり、体力も精神力も試されます。体調に気をつけながら、精いっぱい戦って、一局でも多く打ちたい。

高尾紳路(たかお・しんじ) 千葉市出身。アマの田岡敬一氏に師事し、藤沢秀行名誉棋聖門下に。14歳でプロ入り。03年の十段挑戦などを経て、05年、本因坊挑戦者となり、張栩本因坊を4勝1敗で破ってビッグタイトル獲得。同時に九段昇段も決めた。今夏、山田規三生九段の挑戦を4勝2敗で退け本因坊初防衛。今年、初参加の名人戦リーグで6勝2敗で挑戦権をつかむ。名人戦史上、初参加即挑戦は初めて。今年の成績は20勝16敗1無勝負。

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