1〜29手
元気ですよ
名人戦リーグの観戦記ではあたり前になった大阪出張。便利になったもので、新幹線のぞみ号を利用すれば東京から2時間半だ。当日の朝に出掛けても対局開始の午前10時には十分間に合う。
ぐんと近くなった東京と大阪。最近の碁界勢力地図と密な関係にあると思う。
かつてのタイトル戦は日本棋院東京本院の所属棋士同士の顔合わせがほとんどだった。それが最近では一変。昨年の棋聖戦挑戦手合には東京本院棋士は参加できず、名古屋の中部総本部の羽根直樹と関西棋院の結城聡で争われた。今年の本因坊戦の挑戦者も関西総本部の山田規三生。今日から紹介する今村、坂井戦は関西棋院勢同士だ。
こうした棋士のがんばりは名古屋、大阪での重要対局を増やし、それに他の棋士も触発されるという好循環を作り出す。タクシーの運転手さんもいっていた。最近の大阪は元気ですよと。
今村の碁はとてもおもしろい。失礼ないい方だがアマチュア受けする。黒5から9に白10なんて、自由奔放でうらやましくなる。黒11には元気はつらつ、白12の大斜ガケだ。
「白は左下で先に損をしている。ですから、右下を常識的な分かれで満足してはいけません。白の注文は黒25でA。白Bから符号順に白Fの大技があります」と解説の石田章九段。
坂井は黒25と白26を交換。黒2子を捨てる態勢に入ったのかと思っていたら、黒27から29とすぐに動き出した。今村も坂井も元気だなあ。
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(松浦孝仁)
2006年07月25日