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< 第31期名人戦挑戦者決定リーグ第32局 >
  先手 ● 坂井秀至 七段     対   後手 ○ 小林覚 九段

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棋譜
1〜23手

微妙な成績

 「その点、碁はいい」と小林覚。ボクシングの微妙な判定に対する感想である。確かに碁では判定が問題になるケースはほとんどない。対戦者の良識にすべてがまかされ、審判を必要としない。強弱に関係なく、世界中の人が楽しんでいる。こんなゲームはほかに例がない。

 セミファイナルラウンドの最終局。3勝3敗は微妙な成績だ。他力ながら挑戦の望みがある一方、リーグ落ちの心配もしなくてはならない。何がなんでも勝ちたい一番だろう。

 黒7まで進んで、記者室をのぞいた小松英樹九段が「坂井くんは一局ごとに布石を変える。勉強しているんだな」と語る。そう、いま最も勉強量の多いのが坂井かもしれない。碁盤に向かうのは1日10時間以上。勉強すれば勝てるという単純なものではないが、坂井の場合は着実に成果をあげつつある。勉強は棋風改造につながっていると思う。これについてはのちの譜で検証しよう。

 白8に黒9とハサみ、白10には黒11とツケて、早くも過去に例のない進行となった。白18と江戸初期からある定石が完成したところで、宮沢吾朗解説者の出番だ。

 「黒19とは積極的ですね。ただしこんな身分かどうか。黒Aと受けるのも立派な一手でした」

 解説者がちょっとだけ首をかしげたのは、白22のフクレが好手だったからである。坂井は黒23のノゾキ。これはいったい何ものだろう。白はツグか反発するか。いきなり勝負どころがやってきた。 [次の譜へ]

(春秋子)

2006年09月01日


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